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その美しさを描けない

割り切れないshotにgoodきてる

I want to SEE YOU


私は氷を握りしめている。
液体になった部分が腕を伝っていく。
涙が止まらない。
拭いたいのだけど、手には氷が張り付いて離せない。
涙は顎から滑り、腕に落ちた。
ゆっくり水と混ざり合い、煙も立てずにじりじりと皮膚を焼いた。

 

どれだけ水があふれても、氷は小さくならなかった。
手にした時からずっとずっときれいなまま、水晶のように様々な色に輝いている。
ぼやけた視界で見ている今も、今しか感じられない光があるのだろうか。
そう思うと、もう、はなすことなど考えられなかった。

 

頭が熱くって、そういえばこれは氷だったと思いだす。
そっと額につけ、触れた所の心地よさに久しぶりに息をする。
また氷は溶け出した。
頬が焼けるように熱くなって、ドキドキと心が燃える。
君のことが好きだ。

 


君が11歳の時、私も11歳だった。
その腕がまだ細かった時から、彼は自分自身を他人に見せる「仕事」をしていた。
背は高く足が長く、小さな顔には大きな瞳がなんとか収まっている。
決して揺るがない華を未来から見る私もはっきりと感じる。

 

 

ほとんど背は伸びきって、それに見合った体重を感じる青年になったあなたを初めて見た時、リボンがくるくる舞い降りるようなめまいを感じた。

 

長い手足を使いこなし、長身は特徴から武器になっていた。
歌声は心地よく優しく甘やかで、柔らかい芯をくるむ。
どこか悪いよこしまな気持ちを起こさせる色っぽさがまぎれこんでいた。

 

なにもかもたまらなかった。その目線の意味すべてが知りたい。
長い長いまつげに縁どられた瞳がカメラをちらりと捉えた。
すっとそらして、口の端だけで笑ってみせる。
意識がどろどろ何回も沈んだ。

 

 

違う世界の人を見つめていたはずなのに、ふっと道の交わりを知る。
変わることのない同い年という記録。
なにもかも違っていたはずなのに、これだけでどうしてこんなに苦しくさせる。

 

あなたがひたすら努力して、様々なことに耐えて、ステージに立っていた時、私はなにをしていた。そう思うと足が動かなくなる。
こちらに見せてくれているのはほんの一部だ。

知りえないほどのエネルギーを消費した成果を、微笑み顔で軽く見せた足取りで教えてくれる。

 

私はあなたみたいに努力してなくて、誇れるなにかなど無く、不安になる。
好きで好きで抑えられなくなる気持ちに、自分の事情を挟みたくない。

 

どこか遠くへ、もっと遠くへ、君の望むところへ一秒でも早くたどりついてほしい。
これはエゴで、弱い私のわがままだ。
しんどくって複雑で、好きだけは100%、喉元まで溺れるくらいにいっぱい。

 

しかし、こんなに切なくっていいのかい。
こんなに胸はあつくって、そこにだけ生きる温度が集まって、この冷えた手から灰になり崩れ落ちていく。
きみをみること、この気持ちにさよならすること。
私はどちらもやめられずに・・・